各種諸祈願

法華経の信仰においての正しい祈願とは、まず佛の教えを忠実に実行し、菩提を求めるところから始まります。
法華経に説かれるが如く佛道を歩む行者は、将来必ず衆生を救済する佛になるわけですから、諸佛に祝福され、自ずとたくさんの神々に守護されます。
逆に、佛の教えを求めない者には神々の御加護はいただけません。

佛の大慈悲心に叶っているかを常に振り返り、ただ自己の欲望を満たさんがための祈願は慎みましょう。

法華行者擁護の鬼子母神

勝厳寺には、さまざまな護世護法(世の中を守り、佛法を守る)の諸天善神がいらっしゃいます。

なかでも 鬼子母神は、代表的な法華経の守護神として知られています。
法華経の守護神・鬼子母大善神は、釈尊の時代には訶梨帝母(かりていも・ハーリティ)とよばれ、千人の子供を持っていました。彼女の性格は非常に残忍で、赤ん坊の肉を好み、近隣の幼児を片っ端から誘拐してはその肉を食べていました。そこで、釈尊は訶梨帝母を教え諭すために、彼女の末っ子を隠してしまいます。 訶梨帝母は狂ったようにわが子を捜し、お釈迦様に詰め寄ります。釈尊は、「千人のうちの一子を失うもかくの如し。いわんや人の一子を食らうとき、その父母の嘆きやいかん」と戒められました。 訶梨帝母は今までの過ちを悔い改め、佛法に帰依しました.

そして、十羅刹女とともに法華経の行者の守護を固く誓います。以降、特に安産・子育の善神として人々に尊崇されています。

祈願祭

勝嚴寺の鬼子母大善神の御尊像は、正中山遠寿院大荒行堂から直授されたもので、年に4回のお祭りにて御開帳されます。

・1月1日)新春祝祷会
・1月成人の日)新春鬼子母神大祭
・4月7日)春季鬼子母神大祭
・12月8日)冬季鬼子母神大祭

大祭では、荒行堂で厳しい修行を積んだ修法師達が、水行で身を清め、木剣加持で参詣合掌の皆様に鬼子母尊神の御威力を分けてくださる修法を行います。
是非この機会に、日常の感謝を申し上げ、清浄なる心願の成就を御祈念ください。

安産祈願・子預かり祈願

鬼子母神様は、特に小さい子供を護るという誓いを立てておられますので、お子様が小さい間に鬼子母神に預け、円満な発育を祈ることと、安産の成就を祈ることにかけては最もお力をいただけます。

お子様を授かったならば、ぜひ鬼子母神様に御報告申し上げるようになさってください。

病気平癒祈願

◆病者がお寺まで来られる場合

御宝前にて諸天善神の御威光に直接いただくことができますので『現加持』と言います。
諸天善神はあなたの信仰心の強さをご覧になっています。できるかぎり足繁く通うようにしてください。

◆病者がお寺に来られない場合

遠方だったり、入院等の事情で御宝前にお越しいただけない場合の加持を『影加持』と言います。
この場合、代理人は病者本人の肌着を準備してください。

交通安全祈願

新しく自動車等を購入なさったら交通安全の祈願をしましょう。

願主自らの手で塩、酒、米で車を清め、自分の安全のみならず、この車にまつわる道、建物、人、すべてが傷つかないように祈り、諸天善神の前で安全運転を誓います。

なお、御祈祷を受けられた方には交通安全のお守りをお渡しします。

所願成就祈願

上記以外にも家内安全・身体健全・商売繁盛・試験合格など、さまざまな願いがあると思いますが、久遠実成の御本佛の、一天四海皆帰妙法の祖願に叶う願いなら、必ず諸天善神は御守護をくださいます。

佛教の神々は護法の神です。
護法とは、佛様の教えを守るという意味ですから、法をたもつ者は必ず神々の加護の下にあるということを忘れないでください。

また、自分の願いが独りよがりのものでないか、煩悩界の小欲を満たすためだけのものでないかを、常に顧みながら正しい願を立てましょう。